こんにちは、nomadbizを運営している服部です。「場所に縛られない働き方」をテーマに、スモールビジネスや地方移住、AIを活用した効率的な働き方について発信しています。
地方移住を考えるとき、多くの人が最も不安に感じるのが 「仕事はどうするのか?」 という問題です。移住先での生活を想像するのは楽しいですが、収入がなければ現実的には成り立ちません。
移住後の仕事の選択肢として、 「地方の会社に就職する」「起業する」「フリーランスとして働く」 などが考えられますが、その中でも フリーランスという働き方は地方移住と非常に相性が良い です。特にリモートワークが普及した今、オンラインを活用すれば どこに住んでいても都市部と同じように仕事ができる ようになります。
では、実際に地方移住してフリーランスとして働く場合、どのような職種があるのでしょうか? 「どこでも働ける仕事」「地方だからこそ生かせる仕事」 の両方の視点から、具体的な仕事の種類や働き方について詳しく解説していきます。
地方移住を検討している方、フリーランスとして働きたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
はじめに:地方移住とフリーランスは相性がいい?
地方移住を考えている人が最も不安に思うのは「仕事があるかどうか」
地方移住や田舎暮らしを考えるとき、最も不安なのは仕事の問題です。十分な収入がある人や年金暮らしの人は別として、現役世代にとって「地方でどうやって働くか」は避けて通れない課題です。
移住後の仕事の選択肢として、「地方の会社や団体に就職する」 という道もあります。移住先でも安定した収入を得られるというメリットがありますが、都市部と比べて求人が少なかったり、収入が下がる可能性があるのも事実です。特に専門的な職種の場合、自分のスキルを活かせる仕事がすぐに見つかるとは限りません。
また、このブログでは「自分のスキルやビジネスを活かしながら、自由な働き方を実現する」ことをテーマにしています。そのため、本記事ではフリーランスやスモールビジネスといった選択肢に焦点を当て、地方でも収入を確保する方法について考えていきます。
フリーランスなら住む場所を選ばずに働けるため、地方移住との相性が良い
フリーランスは、住む場所を選ばずに働けるため、地方移住との相性が抜群です。リモートワークを基本とする仕事であれば、都市部にいるのと変わらず収入を得ることができます。また、ブログ運営やコンテンツ販売、ECサイトの運営など、オンラインで完結するビジネスを展開すれば、さらに自由度が増します。これらのスキルを身につけることで、「どこに住むか」を自分のライフスタイルに合わせて選べるようになります。
ただし、どんな仕事でもOKというわけではなく、実際に地方で生きていくために適した仕事があります。
特に、地方に移住すると都会とは違う「仕事の価値観」や「求められるサービスの違い」に気づくことが多いです。これらを理解しておくことで、移住後の働き方がよりスムーズになります。次に、地方でのフリーランスとして成り立ちやすい仕事について、実際のモデルケースを交えながら具体的に見ていきましょう。
① 完全リモートでできる仕事(場所に依存しない)
ウェブ制作・プログラミング
ウェブ制作やプログラミングは、地方移住を考える人にとって非常に有力な選択肢です。実際に私自身もウェブ制作をメインに生計を立てており、フリーランスの仕事仲間にも同じような働き方をしている人が多くいます。
この仕事が地方移住と相性が良い理由はいくつかあります。
まず、完全にオンラインで完結するため、住む場所を問わない ことが大きな利点です。インターネット環境さえ整っていれば、クライアントは全国・全世界にいるため、地方にいながら都市部と変わらない報酬で仕事ができます。
また、ウェブ制作のスキルは比較的身につけやすく、初心者向けの教材やスクールが充実している点も魅力です。さらに、ウェブサイトは今や企業や個人にとって欠かせないものであり、市場規模が大きく、安定した需要があるのも大きなメリットです。
地方での需要も意外と多い というのもポイントです。都市部ほどではありませんが、地域の観光業や地元企業などがウェブサイトを必要としていることが多く、「都市部よりも競争が少ない」 ため、意外と仕事が取りやすいケースもあります。特に、地元のつながりを活かせるようになると、紹介や口コミで仕事が広がりやすいのも特徴です。
ただし、フリーランスのウェブ制作者は全国に数多くいるため、「なぜあなたに頼むのか?」を明確にすることが非常に重要です。 価格だけで勝負すると消耗戦になりやすいため、「強みを活かしたポジショニング」 を意識することが求められます。例えば、「特定の業種に強い」「デザインとマーケティングの両方ができる」「更新が簡単なサイトを作れる」といった差別化のポイントを持つことで、競争の激しい市場でも安定して仕事を得ることができます。
ウェブ制作は、スキルを身につけることで 「仕事を作る力」 を得られる仕事です。そのため、「地方に移住したいけれど、仕事の確保が不安…」という人にとって、大きな武器になるでしょう。
ライティング・ブログ運営
文章を書くことが得意な方や、好きなことを仕事にしたい方には、ライティングやブログ運営という選択肢もあります。この分野の魅力は、自分の専門知識や興味のあるテーマを活かしやすい点です。
例えば、私がバリ島で出会ったあるライターの方は、世界中を旅しながら各国のモバイル通信やインターネット環境を検証し、その情報を専門誌に提供することで収入を得ていました。「バリ島のモバイル通信事情」というのは、旅行や長期滞在を考えている人にとっては貴重な情報ですが、ネット上ではなかなか詳細なデータが出てきません。そのため、彼のように 「旅 × モバイル情報」 という掛け合わせをすることで、「その人にしか提供できない情報」となり、高い価値を生み出していました。旅そのものが仕事になり、訪れる国や地域がユニークであればあるほど、情報の希少性が増し、さらに需要が高まります。私は彼の働き方を見て、フリーランスという生き方に強く憧れるようになりました。
また、別の知り合いは、もともと保育士として働いていましたが、保育士向けの情報発信をブログで始めたことがきっかけで、新たな収益源を生み出しました。 ブログを続ける中で、保育士同士が共通して抱える悩み に気づき、その解決策として オンラインサロン を立ち上げました。例えば、
- 子どもとの遊びのアイデア
- 発表会で披露するダンスの選び方
- 保育士のキャリアアップ相談
といった実践的な情報を共有できる場を提供し、月額1,000円ほどの会費で運営しています。会員は数百人規模になり、それだけで十分な収入を得られるようになりました。
ブログやライティングの強みは、自分の興味や知識を活かせるだけでなく、情報発信を続けることで新しいチャンスが生まれることです。 仕事の幅を広げたい人にとっては、非常に相性の良い選択肢のひとつと言えるでしょう。
オンライン講師・コンサルティング
何らかの分野のエキスパートの方にとっては、オンライン講師やコンサルティングは、地方に住みながら収益を得る有力な選択肢です。受講者は全国にいるため、リアルの場に縛られず、自宅から仕事ができるのが大きなメリットです。
例えば、私はウェブ制作の専門書を出版している関係で、講師としての仕事をする機会があります。 受講者は全国各地にいるため、すべてオンライン講座として開催し、私は自宅から講義を行っています。また、ウェブサイトの運営サポートや改善アドバイスを行うコンサルティング業務も、Zoomなどのビデオ会議システムを活用して提供しています。
また、私の友人には、名古屋で音楽教室を経営している方がいます。彼はコロナ禍で新規入会者が減ったことをきっかけに、オンライン教室という新しい形態の事業を始めました。実は私自身、そのオンラインレッスンを受講しており、名古屋と山梨という遠隔の距離がありながらも、対面と変わらない満足度の高い指導を受けられています。
このように、一見オンライン化が難しそうなスキルでも、提供方法を工夫することで「場所にとらわれない働き方」に昇華させることができます。 例えば、語学レッスンやカウンセリング、専門スキルの個別指導などは、対面での指導が前提と思われがちですが、オンラインならではの強みを活かせば、全国・海外のクライアントにリーチできる可能性も広がります。
ECサイト・物販・デジタルコンテンツ販売
ECサイト運営や物販など、「小売」をオンライン化することで、場所に縛られずにビジネスを展開することができます。 実店舗を持つ場合は、どうしてもその場所に固定されますが、オンラインなら在庫管理さえできれば、どこに住んでいても運営が可能です。
例えば、バリ島に住んでいた頃、アジアン雑貨を買い付けに来る日本人をよく見かけました。その中で親しくなった一人は、バリ島で仕入れた雑貨や家具をすべてネットショップで販売し、生計を立てていました。 仕入れや発送の仕組みを整えれば、必ずしも国内に拠点を持つ必要はありません。実際、海外から直接販売する人も多く、こうした働き方は、地方移住との相性も抜群です。
さらに発展した形として、「在庫を持たない物販」もあります。それがデジタルコンテンツの販売です。
例えば、
- 書籍や楽曲などのデジタル著作物の販売
- 動画講座やオンライン教材の販売
- noteやTipsを活用した情報コンテンツの販売
これらは、一度作成すれば継続的に販売できるため、ストック型のビジネスとしても魅力的です。特に「地方移住 × フリーランス」という視点では、デジタルコンテンツの販売は非常に理にかなった選択肢と言えます。
また、これからの時代はAIを活用したコンテンツ制作も可能になります。例えば、AIで画像や動画を生成し、それを独自の教材やコンテンツとして販売することも視野に入れると、新しいビジネスの形が見えてくるかもしれません。
②地元の仕事と組み合わせる働き方(地域密着型)
地域の企業のウェブ制作・マーケティング支援
ここまではオンラインを活用した働き方を中心に紹介しましたが、地元の仕事と組み合わせる働き方も魅力的な選択肢です。特に、地方の企業に対するウェブサイト制作やデジタルマーケティングの支援は、大きな需要があります。
都市部と比べて、地方ではデジタル化が遅れていることが多いですが、これは単に「企業がデジタル化に興味がない」のではなく、**「やりたくてもできる人がいない」**という人材不足が主な理由です。実際、多くの企業はデジタル化の重要性を理解しており、取り組みたいと考えています。しかし、IT人材が不足しているため、誰に頼めばいいのか分からないという状況がよくあります。
そのため、例えば次のようなサービスには高いニーズがあります。
- 企業のウェブサイトの制作・リニューアル(情報発信の強化)
- SNSや広告運用のサポート(集客の仕組みづくり)
- オンライン販売の導入支援(ECサイトの立ち上げ)
- SEO対策やコンテンツ制作支援(検索エンジンからの流入増加)
特に地方では、すでに実績のある都市部の企業や大手に依頼すると、コストが高くなるだけでなく、地理的な距離があるため対応に不安を感じる企業も多いです。実際に地方の企業と話していると、「何かあったときにすぐ駆けつけてもらえるほうが安心する」という声をよく聞きます。遠方の企業に依頼してリモート対応をしてもらうよりも、顔が見える距離にいる地元の技術者に相談できるほうが、安心感があるのです。
そのため、「地方にいながら、地元の企業をデジタル面で支援する」という働き方は、地域とつながりながら自由な働き方を実現したい人にとって、とても魅力的な選択肢になります。地方のフリーランスやスモールビジネス支援者は、単なる「技術提供者」ではなく、「相談できる身近なパートナー」としての価値を発揮できるのが大きな強みです。
観光業や地域PRに関わる仕事
情報発信が得意な人にとって、観光業や地域PRに関わる仕事は魅力的な選択肢のひとつです。特に、地方自治体や観光協会は地域の魅力を発信することに力を入れており、SNS運営やウェブサイトの更新、動画・写真撮影などを担える人材が求められています。
例えば、私が住んでいる山梨県北杜市では、移住者を積極的に受け入れながら、地域の活性化や観光業の発展を目指しています。こうした自治体の取り組みに対し、「地域の魅力をPRできるスキルを持つ人」は重宝されます。
実際に、北杜市には雄大な自然やそれを活かしたアクティビティ、地酒・ワイン・ウイスキー蒸留所といった酒販産業、美術館や博物館など、豊富な観光資源があります。しかし、これらの情報発信がバラバラで、観光客が一貫したイメージを持ちにくいという課題がありました。そこで、「ネイチャーツーリズム」というコンセプトを打ち出し、自然を活かした観光体験を海外の旅行者向けにパッケージ化して発信したところ、インバウンド集客に成功した事例もあります。
このように、「地域の魅力を発信する」というスキルは、観光業や地域PRの分野で収益化することが可能です。特に、SNS運用、動画制作、ウェブサイト構築などのスキルを持っている人は、地方自治体や観光協会と協力しながら、情報発信のサポートをする仕事に携わることができるでしょう。
農系ビジネスや空き家活用—地方ならではの働き方
地方に住んでいるからこそ活かせる働き方もあります。都市部と違い、広い土地を比較的安く手に入れやすいため、それを活用した農業や不動産関連のビジネスが成立しやすいのが特徴です。
地方の資源を活かした農系ビジネス
私の知人のひとりは、広い土地を利用して草花を栽培し、自宅でドライフラワーに加工したうえでネットショップで販売しています。花の栽培自体は特に珍しいビジネスではありませんが、彼が着目したのは「ドライフラワーの市場」です。都会でドライフラワーを買っていたときに、意外と価格が高いのに一定の需要があることに気づき、「それなら自分で大量に作れる環境を作ればよい」と考えたそうです。その結果、広い土地が確保しやすく、晴天率が高く、農業に適した土壌を持つ北杜市を移住先に選びました。
生花は鮮度が重要で販売エリアが限られますが、ドライフラワーは保存が効くため、全国どこからでも販売できる点が強みです。このように、「地方ならではの資源」×「オンライン販売」 という掛け算をすることで、新たなビジネスを生み出せる可能性があります。
また、彼はこの視点を応用して、新たな収益源も見つけました。昨今のサウナブームで「ヴィヒタ」という白樺の若木を束ねたものが人気を集めています。 ヴィヒタはサウナで使うアイテムで、フィンランドでは一般的ですが、日本ではまだ流通量が少なく、価格も数千円から1万円以上することが珍しくありません。しかし、何と北杜市には白樺が自生しており、彼の土地にも白樺が生えていたため、「これはビジネスになるのでは?」と考えたそうです。実際にヴィヒタを作り、ネット販売を試みたところ、サウナ愛好者の間で需要があり、そこそこのビジネスになったと聞いています。
このように、地方の資源を活かして市場のニーズに合った商品を作ることで、ユニークなビジネスモデルを確立することができます。
空き家を活用したビジネス
地方には、活用されていない空き家が数多くあります。特に北杜市には、バブル時代に建てられた別荘が多数存在していますが、所有者の高齢化や相続問題などで放置されている物件が少なくありません。
こうした物件を購入し、リフォームして貸別荘として運営するビジネスも、地方ならではのチャンスです。例えば、Airbnbなどのプラットフォームを活用すれば、海外からの観光客をターゲットにすることも可能です。実際に、北杜市の宿泊施設は決して多くないため、うまく運営すれば高い稼働率を確保できるケースが多いようです。
また、個人的に興味があるのが「地方移住希望者向けのシェアハウス」の運営です。北杜市のような地方都市では、ワンルームマンションなどの小規模な賃貸物件が少ないため、「地方に試しに住んでみたい」という人にとって住居の選択肢が限られています。空き家をリノベーションしてシェアハウスとして提供することで、「地方移住を試したい人」と「遊休不動産の活用」をつなげることができれば、非常に面白いビジネスになりそうです。
地方ならではのリソースを活かした働き方を考える
このように、地方には都市部にはない資源があり、それを活かすことでオリジナリティのあるビジネスを生み出すことができます。土地や空き家を活用した事業は初期投資が必要になるケースが多いですが、その分競争相手が少なく、市場が確立されていない分野では大きなチャンスが広がっています。
地方に移住して仕事をつくる場合、「その地域にあるもの」×「自分のスキル」×「オンライン活用」 という視点でビジネスを考えてみると、新たな可能性が見えてくるかもしれません。
まとめ:地域の仕事と掛け合わせると可能性が広がる
ここまで、地方移住とフリーランスという働き方の相性や、具体的な仕事の種類についてお伝えしてきました。「働く」というのはイコール「就職する」だけではなく、さまざまな形で価値を提供することができれば、地方で暮らしながら成立させることも難しくありません。
- 地方移住を成功させるためには、仕事の確保が最優先
- オンラインを活用すれば、どこに住んでいても仕事はできる
- ウェブ制作やライティング、EC運営など、フリーランスに適した仕事が多い
- 地域の企業との連携や、地方ならではのビジネスチャンスも狙える
フリーランスとしての働き方は、 完全リモートの仕事だけでなく、地域の仕事と組み合わせることで可能性がさらに広がる こともポイントです。
移住を考えている方は、まず 「どんな仕事なら場所に縛られずにできるか?」 を考え、必要なスキルを身につける準備を進めておくと、移住後もスムーズに生活を軌道に乗せることができます。また今現在持っているスキルや専門性を「何とかオンライン化できないか」という視点で考えてみることもおすすめします。
次の記事では、 実際にフリーランスとして仕事を獲得する方法や、地方移住を成功させるためのポイント について詳しく解説していきます。
●AI活用メモ
今回の記事では、記事の構成を整理するためにAIを活用しました。特に、各仕事の具体例やエピソードの整理をAIと対話しながら進めることで、より分かりやすくまとめることができました。
フリーランスの働き方を効率化するためのAI活用については、今後の記事でも詳しく紹介していきます!
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